こんにちは、ウリエさんです。
2020年の7月以降、いっさいの服、靴、鞄を買っていません。
2024年現在、4年間不買運動を継続していることになります。
そんな「服・靴・鞄を10年間買わないキャンペーン」実施中のウリエさんのおすすめの書籍以下3点の内容と読んだ感想を紹介します。
- 捨てられない服/石田純子
- チープ・シック:お金をかけないでシックに着こなす法/ミリネア,C. トロイ,C.
- ファストファッションはなぜ安い/伊藤和子
いずれもこれまでの常識に囚われない、新しい視点で服を捉えられる知識が満載です。
1.捨てられない服
大量生産大量消費を背景に大流行しているミニマリストや断捨離を大正義とする風潮と真逆をゆく本です。
《内容》
『捨てられない服にこそあなたらしさがある』をモットーとした、女優の中井貴恵さんをはじめとした著名人たちが愛用している数十年来の服とその着こなしが見られます。
本書において著者である石田さんは、
安い既製品を過剰に消費する現状に対し「それもひとつの社会の形」と認めながらも、
- 満足のいく服とは何かを考える
- 新しい服と古い服を組み合わせて着こなす
ことが人生を豊かにするの服を選ぶ方法だと述べています。
《感想》
ウリエさんは古着屋で買った服とチェーン点で買った既製品の服のどちらも着ていますが、最近作られたの既製品の服はすぐ生地が劣化します。
また画一的に生産される服は、
個人に似合うもの≪大勢の層が着られるもの
にフォーカスを当てられるので、運命の一着と思えるものが少ないです。
短いスパンでの買い替えを前提とし、個人の魅力を引き出せない造りの服が支持されていることをウリエさんはかなり前から疑問に感じていました。
私と同じように画一的な服はどうも馴染まないよ感じている方におすすめしたい一冊です。
2.チープ・シック
表紙の黄✕黒のカラーリングや、文と写真のレイアウトがすごい!👀
《内容》
本当に自分に似合う着心地の良い服を着るためには、
ファッション誌の情報やコマーシャルに翻弄されてはいけない、自分のスタイルを確立するためにまずは自分自身をよく知るべきだ、
と述べています。
また実例集では、著名人たちの服に対する考え方や、服装が彼らの仕事や人生にどのような影響を及ぼしているかをこれでもかというほどのボリュームで紹介してます。
《感想》
ウリエさんの服装事情は、北海道の田舎で年中ジャージで過ごしていた生活から札幌に越してきて一転しました。
数ある服の山からとびきりの一着を探し当てるワクワク感、唯一無二のデザインに身を包む特別感、上質な生地の触り心地…。
古着を楽しむことの味を占め、道外へ脱出後も国内各地や海外で古着屋巡りするのが至福のときだったのです。
現在は再び古着屋の一軒もないような土地に住んでいますが、古着を着ることの楽しさ、それを着て友人たちと過ごした日々などを思い起こさせてくれる良書でした。
話は変わって…
国内での不況や円安、物価高が影響してか、日本人の被服費は低下の傾向にあり、プチプラ服やファストファッションが好まれるようです。
安い服を買うことは一見出費を抑えることに繋がりそうですが、質の良い服を長く愛用することが1番の節約です。
週3で着る場合、
1シーズン着たらヨレヨレになる2000円のプチプラ服と、
5年着られる10000円の上質な服では、
1回の着用ごとの金額はそれぞれ、前者が40円、後者が14円となります。
長く使えるアイテムを揃えれば、着用単価が抑えられるだけでなく、買い物に行く毎に浪費する時間や体力も不要になります。
本書で紹介される著名人たちの仕事に対するエネルギッシュさに裏打ちされているように、着る物に費やす時間やお金を最小限にすれば自分がやりたいことにグッと集中できます。
3.ファストファッションはなぜ安い
ファストファッションを支えている発展途上国での労働環境の実態が詳細に記録されています。
《内容》
華々しいファストファッションの舞台の裏で、想像を絶するような不当に安い賃金と長時間労働が労働者に課された結果、バングラデシュにて『ラナプラザの悲劇』が起こりました。
当時各国から大バッシングを受けたバングラデシュでしたが、ラナプラザ内で製造された服が世界の名だたるファストファッションメーカーの受託で製造されていたものだと後日放送され、多くの一般たちも消費者として無関係ではないことを知ります。
《感想》
他国で不当な労働を強いられた人が作った製品を自分の快適さのためだけに買っては捨て買っては捨てを繰り返す行為は許されるのしょうか?
消費者である私達がたったの1シーズンで買い替える服を選んでいる限り、ファストファッションの弊害はなくなりません。私たち消費者は
- 労働者に対する不当な扱いを知ること
- アパレルメーカーに、労働者の権利が守られるような労働環境にするよう要望すること
- 正当な利潤を含んだ価格で販売された商品を選ぶこと
が求められます。
東南アジア諸国の状況は、遠く離れた異国の地で起きている他人事のことではありません。
人としての権利が守られない状況は、これからの日本人に降りかかり得ること、あるいは既に起きていることです。
ですが、社会に対しなんらかの問題意識がある人がごく僅かであることと、自身の権利を守ることについても諦めのモードが漂っているのを感じます。
国内に残ってただ耐えるか、見限って海外に渡るかの2極化が進んでいるような。
現状を打開すべく行動するひとはほとんどいません。
総括
18世紀イギリスで起きた産業革命は、弱い立場の労働者を抑制し過酷な環境に追い詰めました。(そして工業排水を美味しく頂くための紅茶も流行った🫖)
形や場所を変え、日本やアジアで同じことが起こっているのだと感じます。
以下、日本に対するウリエさんの持論…
儒教の影響でなのか、東アでは個人の利益の追求よりも共同体の一員として社会調和を保つことに重きが置かれています。
一方でアメリカのような個人主義の国では、当事者意識がとても強かったのと、長いものに巻かれるのを善しとしないのを雰囲気を感じました。
途上国での過酷な労働とそれに自分も加担していたという罪悪感からファストファッションのボイコットを4年以上続けているうちに、経済構造の欠点がわかるようになって来たのと、上記のアメリカでの経験を考えると、ウリエさん自身も権利を侵害される側にあるのではないかと認識が変わってきました。
さて話は戻って…
人権獲得の歴史とは個人と組織との争いの歴史で、18世紀に人権という概念が登場して以降、様々な抵抗を受けながら拡大と縮小を繰り返してきました。
すべてのひとに生命や自由、幸福が約束される以上、その実現にために行動を続ける必要があります。
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